[家電]寒冷地エアコンと灯油セントラルヒーティングの併用リポート

以前、寒冷地エアコンの使用結果を記事にしたが、あれから、引っ越しをして戸建てに住むことになった。この戸建ては灯油セントラルヒーティングが導入されており、北海道ならではの仕様である。


セントラルヒーティングとは

雪国じゃない人はセントラルヒーティングって何よ?と思うかもしれないのでwikiリンクを貼っておく

このシステムの熱源に灯油ボイラーを使う方法である。このほかに熱源として、ガス、電気、地熱などがある。ようは、ボイラーでお湯を沸かして、各部屋にポンプで回して温めるということである。


熱源によるネットの口コミ

よく、ネットで見かける話題が、「戸建てに引っ越したら冬の灯油代が4万になった(灯油熱源)」とか「節約しているのにガス代が跳ね上がった(ガス熱源)」「電気代で死にそう(電気熱源)」など、セントラル暖房にして光熱費がひどくなったとの投稿が多い。

北海道で、戸建て一軒家にお住まいの皆さん、先月の光熱費はおいくらでしたか?

我が家はエコジョーズ(都市ガス)を薦められて設置したのですが、幼児含む家族三人でガス代26000円、電気が先月の倍の18000円でした。

オール電化の方に話を聞くと20000円くらいだと話していてエコジョーズに後悔しています。
電気代が急に倍額になったのも謎です。

オール電化にすればよかった…。
エコジョーズにした人は後悔していませんか?

上はスレ主の抜粋だが、電気代は9000円アップしたことはわかるが、ガス代はいくら上がったか書かれてない。エコジョーズなので給湯も同じボイラーを使っているのだろうが、普段の給湯のみでどのくらいかかっているのかもわからない。ガスコンロもつかってる?オール電化は2万円ってことだが、蓄熱式暖房機なのか+電気温水器なのかエコキュート(ヒートポンプ式ボイラー)なのかもわからない。まぁ、幼児がいるから妻子は一日中在宅と考えられるが、それも定かではない。結局、「44000(26千+18千)円かかって高くね?」と叫んでるだけである。


電気熱源(オール電化)は安いのか?

昔、2LDK鉄筋コンクリのアパートでオール電化(蓄熱式暖房機蓄暖1台[2台あるが1台はスイッチ切]+電気温水器)に住んでいた(震災前・函館)。割引がとても多く、たしか、夏期電気代(エアコンなし)が8000円程度、冬期電気代(暖房は蓄暖のみ)が20000円前後だった気がする。蓄熱式暖房の特性上、夜間電力で蓄熱し、昼に放熱するという特性上、24時間暖房となるので日中人がいるかとかはあまり関係ない。あくまでも、電気料金が安い震災前、鉄筋コンクリで2LDKの1フロアアパートの話である。

 

話は戻るが、北海道のどこかはわからないが、オール電化の一軒家で普段の電気代込で冬・月20000円は驚異的な価格である。震災後で、新築の場合のオール電化の料金プランは北海道電力をのぞけばほとんどない。オール電化優遇の様々な割引は新規契約は廃止されており、相当厳しいはずである。鉄筋1フロアマンションなどは別として、別一軒家(大体は木造)で蓄熱暖房を使うと、2万では絶対に無理なのはご理解いただけるだろう。

蓄熱暖房は確かに温かく、輻射熱が心地いいので好まれる。蓄暖アパートの冬は確かに快適だった。しかし、蓄熱量・放熱量のコントロールが困難なため微妙なコントロールができなく、無駄が生じやすい。実際、冬の始まりや終わりには、部屋の温度が上がりすぎて窓を開けたりしていた。かといって、蓄熱量を下げると、寒い日は蓄熱切れを起こし、夕方~夜間の室温低下を招く。

長期に使う暖房設備として、熱源を電気のみでしか使えないリスクを抱え、蓄暖自体も大きいため設置コストが大きい。オール電化優遇が無くなった今、新設は賢い選択とは言えないとおもう。

では、長期に使う電気熱源として優れるものはないのか?

 


ヒートポンプ式熱源の効率性

上のスレッドを見てほしい。これは北海道ではなく、東北~関東・東海の話である。太陽パネル売電を除けば2~3万/月(暖房以外の電気も含む)ぐらいだろうか?。暖房以外の電気代を8000円とすると、1.2万~2.2万/月ぐらいである。しかも、この方々のコメントを注意して読むと、「エアコン併用」「ヒートポンプ式床暖房」「ヒートポンプ式温風暖房機(これはエアコンというものではないのか?温水温風暖房機のミス?)」のケースであり、スレ主の蓄暖よりも、はるかに効率的な熱源を使っている。

以前記事にした、寒冷地エアコンも、このヒートポンプ方式を強化し、氷点下でも外気熱を取り入れるように設計された機器である。最近のヒートポンプ方式の機器は高効率に暖房できるため、外気が氷点下にならないところは暖房熱源の第一選択となると思う。

暖房ではないが、オール電化のエコキュートという給湯ボイラーも、このヒートポンプ式である。夜間電力でヒートポンプで湯を作りタンクにためておく方法である。

維持費を見ると、確かに安いと思う。デメリットとしてヒートポンプ故の外気温が低すぎたり、追い炊き(直で電気で沸かすため)が増えるとコストが上がるらしいが…エコキュートの高効率と夜間電力の組み合わせは、震災後の今でも最強の部類に入るだろう。

しかし、暖房器具はどうだろう?多機能型エコキュートとして暖房機能(床暖房)がついてるものはあるが、暖房熱源としては非常に貧弱である。上のサイトにも、「暖められる範囲が18~26畳程度」「寒冷地には不向き」とあり、北海道では絶望的に無理だろう。夜間に湯をためて、温水暖房で一日使うというのが、熱量的に完全に不足しており、難しいのだろう。

北海道で、ヒートポンプ式の熱源を暖房熱源に用いるとなると、上のリンクにある、その都度、湯を沸かして暖房に用いるヒートポンプ式床暖房・温水温風暖房かエアコン(寒冷地タイプ)になる。

温水温風暖房はセントラルヒーティング様の運用のようであるが、コロナのサイトを見ると、ガス・灯油熱源ボイラーに比べ、圧倒的に暖房範囲が狭く、熱量も少ない。とてもじゃないが、戸建ての暖房を賄えるような商品ではいし、極低温時で効率が低下する欠点もあることから、北海道ではメインの熱源とはなりえない。

結局、他の熱源と併用して、ヒートポンプ機器を導入するにはエアコンが一番無難な選択肢だといえる。設置コストもエコキュートやヒートポンプ式温風暖房より少ないし、夏場の冷房に使えるのも利点だろう。また、温水などの二次熱運搬媒体がないため、効率は高いといえる。


北海道函館での実験

ここで、我が家を実験台にして、「灯油セントラル暖房+寒冷地エアコン併用した時の冷暖房費の調査」を行ったので、少し紹介したい。

以前、ダイキンの寒冷地エアコンのリポートを行った。この時、エアコン単独での暖房リポートであった。戸建てになり、セントラル暖房の併用時にはどうなのかを実計測に基づいて評価を行ってみた。くだぐた説明してもなので、まずはデータから

暖房概要

  1. 1Fは30畳(LDK+和室)ほどにダイキン寒冷地エアコンを設置。玄関・玄関フロア・階段・脱衣場は扉を閉めてセパレート(ドア・引き戸)。
  2. 灯油セントラルヒーティングで居間・キッチン・トイレ・各部屋を暖房(使用しない部屋は昼間凍結防止[※]、寝室は寝るときは2に設定、居間のパネルはメモリ3.5-4[22~23度]に設定)
  3. エアコン暖房は昼間は25度設定で運転。夜間氷点下が予想されるときは、設定を20度付近まで下げて灯油セントラル優先になるようにする
  4. 初冬・初春は灯油セントラルの運転を夜間のみとし、日中エアコンのみで寒ければ手動で灯油セントラルの運転を開始する

※必ずしも1-4完全に守れるわけもなく、努力目標程度と思ってほしいw。

※全室樹脂サッシ+ペアガラスの北海道仕様、吹き抜けはなし。延べ面積は・・・ちっと調べますw

使用機器・期間

スゴ暖DAIKIN S56STDXP-W 2015年製

ダイキンwifiアダプタ

灯油セントラル ノーリツ OH-G902FF 2012年製 (10-11、4-5月は温度5設定、12-3月は7[MAX]設定)

灯油セントラルボイラーにつけた ワットチェッカー

計測期間 2017年2月~2018年3月

計測結果

純粋な冷暖房費を計算したグラフである。まず事前説明だが、冷暖房費に含まれるものとして

  • エアコン電気代(ダイキンのスマートアダプタより計測)
  • 灯油セントラルボイラーで用いた灯油代(給湯ボイラーはほかにあり、月単位で灯油消費量がでるため、それをもとに計算。灯油単価は月平均で計算)
  • 灯油セントラルボイラーの電気代(ワットチェッカーによる実測。24時間1か月つけ続けた場合210kw[6090円 29円/kw]使う。結構馬鹿にならない…)

この3つである。5月~10月で波打つのは灯油宅配が毎月から隔月になるため、波打つが誤差範囲と思う。2017年2月は25000円程度が、2018年2月は28000円程度となる。2017-18の冬は函館でも、大雪に見舞われ低温が続き、また灯油も7-9円/L高く推移したため高くなったと考えられる。

冬に急激に高くなり、夏はほとんどかからないという寒冷地特有かなとおもう。内陸の旭川・帯広だと夏も高温になるので、夏の光熱費がもーちょい上がるかもしれない。

次に、光熱費(冷暖房以外の電気代+ガス代[コンロのみ]+上下水道代+給湯灯油代)のグラフ。なぜギザギザかというと、上下水道代が二か月に一回のためである。平均すると15000円という結果となる。

上のサイトをみると家族3人程度(子供2人はまだ小さいので2人で一人分)と考えると20000円程度となっているが、15000円には冷暖房費は含まれていないし、照明はオールLEDにしているのが、影響しているのだろうか?

結論で言えば、冷暖房費は2000円(夏8月)~28000円(冬2月)程度。光熱費全体でみると17000円~43000円という結果が出た。

ここで、冬場の暖房費の内訳をみてみる。エアコン電気代と灯油代は理解できるも、灯油セントラルボイラー電気代が4分の1ほど占めている。これは意外だった。エアコンと同じくらい電気を食っている。しかも、このことを言及しているサイトがあまりなく、本当はボイラーの故障なのでは?と思うぐらいであった。

やっと見つけたのが、上の知恵袋の質問で、ボイラーを変えたら電気代が上がったとある。ボイラーメーカーにより灯油の消費量はさして変わらないが、電気代の差が大きいというのは、この質問からも現実にあるとおもう。知恵袋ではA社、B社としか書いてなく。結局のところは、的を射ないような回答が並ぶ。

しかし、投稿者がボイラーの燃焼方式について言及した部分に注目したい。

ところで今回交換したボイラーの燃焼方式は「回転霧化式」となっていますが、これはどうなんでしょう。ネットで見てみると「圧力噴霧式」というのもあるようです。交換前のボイラーはこちらの方だったようですが、電気代の差の原因になるのでしょうか。

専門家ではないので「回転霧化式」と「圧力噴霧式」の使用電力差はわからないが、ノーリツ、長府は「回転霧化式」である。サンポットは「圧力噴霧式」、コロナは「気化式」のようだ。下の説明書抜粋を確認してほしい(1コロナ 2ノーリツ 3長府 4サンポット)。

機種を限定することはできないものの、この投稿から「サンポットからノーリツor長府に変えた」と受け取ってもいいのかなと思う。今度買い替える時は、重要参考事項と思う。だれか、ほかのメーカーの暖房ボイラーの一日の消費電力量を実測してdinagon@msn.comにでも連絡ください!!


考察

灯油セントラルのランニングコストについて

灯油消費量は気温の低下によって消費量は増えるのは自然である。しかしながら、消費電力量はセントラル暖房が運転している時間に比例し、灯油消費量にはあまり影響しないことが分かった。これは循環ポンプは常に動くし、点火・燃焼頻度(回数)も灯油消費量とはあまり関係ないのではないか。ただし、点火・燃焼方式における各メーカーの消費電力量の違いは相当あるのではないかと思う。

寒冷地エアコンについて

秋~11月中下旬、3月下旬~春は、灯油セントラルは日中止めてもエアコンだけで充分であった。外気がプラスになる時間帯は効率よく暖房できる。あと、併用することでサーキューレーターのような感じで全体に気流が回るので気温ムラが起きにくい。

上のグラフは各月の内訳を棒グラフで示したものである。夏季は冷房と灯油代の誤差があるのでデータとしては無意味。エアコンを用いることで、灯油代の圧縮にはなっているのかは比較対象がないため不明である。しかしながら、初冬・初春はエアコンのみで行ける感じ。今年は、2018/06夏至にも関わらず、朝晩寒く、エアコンの暖房をいれる始末、どうなってるんだ?。

我が家の2017年2月~2018年1月の暖房による灯油消費量は603リットル。給湯(ノーリツ・エコフィール)も含めると933リットル、これが多いか少ないかわからないが、エアコンの稼働率をあげて灯油消費を減らしたほうが得なのかどうなのかは、もう少し調査が必要と思う。

今考えているのはラズベリーパイあたりで、室温と外気温を監視して、外気温に応じて、エアコンとボイラーの運転をコントロールするといいかなぁ、と思ってみたけど・・・ボイラーのリモコンってIoT化が難しいのね・・・。

 

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