idboxを購入したきっかけ
idboxが創刊した当初、「誰でも思った通りに形にできる」ということを謳って、販売された。3Dプリントが一般家庭で、簡単にできることを世に広め、プラモデルを組み立てるようにすれば自分で作れるという衝撃を与えたことに間違いない。僕も、子供と一緒にCMをみて、手を出した一人である。
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(上はパワーアップキット。パワーアップキットは買わなかったがヒートベットにはした)
大衆向けという安心感
この時に冷静にBS01などの情報に接していれば、調整がシビアな点や環境によって左右されるなど、いろいろ心構えが出来たかもしれない。テレビでCMをやっていたぐらい万人向けにやってるのだから、昔作ったタミヤの電動工作の戦車のような、よっぽどのミスがない限り、誰がやっても、ほぼ同じクオリティーでできるようになったんだと思い込んでいた。
完成号組立直後の落胆
しかし、いざ完成してみると、完成からの不具合(自分のミスから始まり構造問題、環境、物性の問題。メーカーの不具合ではなく・・・)が多発し、問題の切り分けや究明に、時間と労力と金銭がかかる。
おまけに、公式サポートも、ほんとうにFAQ程度のことしか載っていないく、問題の切り分けをしたいが、切り分けるにも、症状から不具合の部位のリストアップもままならない知識不足の状態だった。
(やっと動き出した。。。)
自作の醍醐味は人それぞれ
自作というと、最近はノートパソコンばっかり使っているが、以前はデスクトップを自作して、使っていた。初期に組み立てたものは、当然すべて購入したが、2代目は金がなくて(学生時代w)、FDDやらHDDやらグラボやらを流用して、CPUとメモリとMBだけ交換したり、3代目はさすがにIDEは時代遅れだからとドライブ類の交換とか、4代目は電源交換とか、5代目ぐらいまでケースを使っていた気がする。
そのなかで、規格変更や仕様変更のハード面からOSの変更によるソフト面まで、使えるようになるまで、数週間~1か月を要することなんて普通だった。でも、それはそれで楽しかった。
インターネットで問題を共有し、問題解決にこぎつける喜びや一体感は、既製品の購入では味わえない楽しみなのは言うまでもないし、自作の最大の醍醐味といえる。しかし、この過程がめんどくさく、煩わしいと思う人も多い。
使用目的がはっきりしている、冷蔵庫、テレビ、洗濯機でこんなことがあれば、即クレームだが、使用目的が不定のパソコンで、特定のアプリが動かなくても、「しょうがないなー」で終わるケースも多い。問題がハードなのかソフトなのかで押しつけあいのところもあるけど。他の家電とはちょっと違う気がする。
(デアゴスティーニの公式に作品投稿をして、賞をいただいた。二番煎じのような作品だけど楽しかったです)
発展途上の3Dプリンタの自作
3Dプリンタ(完成品も含めて)は3Dプリントするという目的ははっきりしているが、印刷する環境、素材、造形物が千差万別で、パソコンと同じく、完成して(購入して)からの試行錯誤のステップが多い。既製品であっても、正しく組上がっていても、失敗は常にあるようだ。
また、自作するidboxに至っては自作が故の不具合、汎用部品の不具合の可能性も含め、その失敗の原因を追究するのは、既成品よりもはるかに困難である。
BS01は興味のある人が、覚悟の上で組み立てを行っていたが、idboxはCMで「ドライバさえあれば、だれでもできる」というアナウンスで多くの人が飛びついたため、難民も相当出ているはずである。多く売りたいための戦略にせよ「簡単に誰でも」というには、ちょっと(・・?という感じがある。
これでは、デアゴスティーニのidboxはBS01に比べ、ライトな層の購入が多い分、アフターサポートが大変だろうと思っていた。案の定、公式コミュニティーは同じスレッドが乱立したり、精神不安定のクレーマーユーザーが現れたりなど、混沌としている。イライラしていじると破壊・破損の原因になるので、そういう方は、いったんidboxから離れて、花見に行った方が幸せだろう。
(いろいろな印刷をしてみる)
家電としての3Dプリンタ
家電を購入するのに、自作する人はまれである。家電を買う人は、その機能を欲して購入するものだ。そして、当然、機能が得られなければクレーム返品の対象だ。idboxを購入した層にも100%機能することを当然と思い、購入したライト層が動かずに「騙された」と思っている人もいるはずである。怒りが先に来ると思うが、怒りがあるうちは触れない方がいい。怒りが収まったときに、すべてバラバラにして、時間を取って最初から組直せば、動くことが多い。自分もそうだった。おそらく何かの接触不良だったと思うが、結局はわからずじまい。少しでも動くと、次の問題解決の意欲となるからあきらめないでほしい。
(いろいろ壊れるし、壊れるとAmazonとかで注文だから、時間がかかる。。)
idboxと私のこれから
おそらくデアゴスティーニもidboxをずっとサポートはしないだろう。しかし、BS01がある限り、そのサポートコミュニティーもidboxと共に発展すると思う。最初は、なんて不完全な機械なんだろうと思ったか、使っているうちに不完全なのは自分の知識と技量の部分も多いといううこともわかった。3Dプリンタの黎明期にidboxに出会えたことは、とても良い経験になった。
そして、役に立たない情報かもしれないが、ハマった点などの情報を掲載で来たらいいなと思う。
(一番最初につくったアヒル。たしかPLA)