[防災] ポータブル電源の選び方

ポータブル電源の選び方

 災害による大規模停電が多発して、停電時の最低限の電力確保の方法としてポータブル電源というのがあるかなと思う。以前の記事に車から電源を確保する方法を書いたけれど、台風による風災(大阪暴風H30台風21号・千葉暴風R1台風15号)や洪水(R1台風19号)のような状況では車に行くのも難しいし、車自体が損傷を受けてしまうとどうしようもない。

 ポータブル電源は、最近注目され始めたグッツであり、先日ノーベル賞を受賞が決まった吉野彰先生の研究されたリチウムイオン電池を利用したものが多く、一定量の電気をためておくことができる。キャンプ・車中泊から野外活動、防災まで利用でき電源が確保できないところでは重宝するとのこと。

 まず、選ぶときに参考にした事項を以下に記しておく

  1. 値段
  2. 容量
  3. 最大出力
  4. 瞬間最大出力
  5. サポート
  6. 充電時間
  7. ソーラーパネルとの相性(ソーラー発電予定がある人)

1.値段

 安いに越したことはない。同一容量帯で安くて性能が良ければよい。でも安物買いの銭失いはしたくない。。。以上


2.容量

 〇〇〇Wh(Wではない)とか〇〇〇〇〇〇mAhと書いてある数値のこと。容量はh(時間・hourのh)で記載している。具体的に言うと100Whは「100wの電気を1時間つかえるよ」ということ。けど、100Whといってもリチウムイオン電池から100vに変換するとかロスが生じるから1時間つかえない。70~90%程度の変換率と考えればいいと思うので「100wの電気を40分~50分ぐらい使えるよ」程度でいいと思う。

ここでmAhだが、下の商品を例にとって説明したい

 

311Wh / 86,400mAh / 3.6V / 正弦波 という記載がタイトルにある。主な仕様を下に転記する

【仕様】[AC出力]:100V/2A、出力周波数:60HZ、通常パワー:200W、ピークパワー:400W、過負荷保護:249W [USB出力]:5V / 2.4A(最大) x 2 [シガーライターソケット出力]:12-13.3V / 10A / 最大133W [本体容量]:86,400mAh/311Wh [入力]:12V~30V / 最大電流3.5A / 最大電力70W ※本製品はPowerArQ Solar 100W / 120W(STSL120D / STSL120M / STSL101)の使用が可能です。

 まず、311Whというのは先に説明した「311wの電気をロスも含めて40-50分つかえるよ」「100wならば311Wh÷100w=3.1時間×0.8(20%変換ロス)=2.48時間(2時間半)」つかえるよ」という解釈でいい。

 では86,400mAhってのはなんぞやとなる。その前に、後ろは3.6vってのも意味が分からないと思うが、これはリチウムイオン電池の電圧である。記載のない商品のほうが多いが、リチウムイオン電池を利用しているバッテリーは3.6-3.7vで、どの商品も一緒と考えていい。

 では、86400mAhの話に戻して、ワットと電流・電圧の関係の確認だが、電力(W)=電圧(V)×電流(A)は中学理科で習ったとおもう。これを少し変えて、一定の電圧(今回3.6v)で電流量(86,400mAh=86.4Ah)として電力量を計算すると

 電力量(Wh) = 3.6v(リチウムイオン電池電圧) × 86.4Ah = 311.04Wh

となる。なので311Whと書いていることは一緒ということになる。だから、基本は〇〇〇Whのほうだけ見てればいい。不安な人は計算するといいと思う(笑)。たまにmAhとかしか書いてない場合もあるからその時は計算すればいい。

 但し!注意が必要なのは鉛蓄電池を使ったモバイルバッテリーの場合、〇〇Ahと記載しているが電圧は12Vなので、計算するには注意が必要。というか鉛蓄電池は重いからモバイル用途はやめたほうがいい。


3・4.最大出力・瞬間最大出力

 これは電力(W)で表示される。簡単に言うと、どのくらいの電気機器が何台つなげれるかがわかる数値最大出力<瞬間最大出力。最大出力は常にどのくらいの電力で出力できるかということ。また、瞬間最大出力とは一瞬でどのくらいの電力が出力できるかということ。

 さっきのポータブル電源を例にとると、通常パワー200wというのが最大出力。ピークパワー400wというのが瞬間最大出力ということなる。249wの過負荷保護というのは249w以上の出力が一瞬以上かかると出力が切れますよってこと。このことを、どういう風に考えればよいかというと、「つなぐ電気機器は200w以内にしてね」ってこと。大きければ大きいほど色々な電気機器を動かせる

 照明なら、LED電球は一個7w程度なので、25個ぐらいつけられる(7w×25=175wちなみに311Wh÷175w=1.7時間もつ)。テレビも最近の省電力ならつけられるだろう。しかし、熱を発する器具は一番小型のセラミックヒーター(300w)すら動かせない。使いたい電気器具の説明書を見れば数値が書いてあるので、ぜひ購入前に確認しておこう。ちなみに石油ファンヒーターは着火時に700wぐらい必要なのでこれも無理。

 瞬間最大出力は実際のところ、つないでみなけりゃわからない部分が大きい。けど、モーターがついているような器具は瞬間最大出力は大きくなりがちなので、余裕を持ったものを選ぶ必要がある。しかし、一般ユースからすれば最大出力の数値のほうが重要である


5.充電時間

 容量にもよるけど、5-9時間ぐらいはかかる。まぁ、ACアダプタから、70-100wで充電すると考えると300wh÷70w=4.2時間(ロス無し)だから、5時間以上はかかるでしょう。


6.サポート

 一番重要かも(笑)。色々、僕も購入経緯があった。別記事にて書こうとおもう。


7.ソーラーとの相性

 ソーラーパネルも購入予定の人は考えたほうがいい。これも、ソーラーやってみて色々あったので別記事に書く予定。


 とまぁ、レビューサイトや評価を見ると、電力(W)と電力量(Wh)を勘違いしてたり、瞬間最大出力と最大出力を勘違いするユーザー側の問題。ほかには、よくある容量詐欺。もう、混とんとしていて、どれが本当の情報なのかわからない。たが、一台買って、ソーラー発電までやってみて思ったことを記事にしたいと思う。

まずは買ってみたから記事にしてみました